2016年9月30日金曜日

夜の三江線

 機種:Canon EOS 7D
ISO感度:400
シャッタースピード:10.00秒
レンズ絞り値:F5.6
露光補正量:EV0.0
レンズの焦点距離:10.00(mm)
EF-S10-22mm f/3.5-4.5 USM

夜の写真は昼の姿を知らないと撮れない。そして夜の姿も知らないと撮れない。

あるとき、三江線の最終列車を口羽駅で見送っていると、駅前の広場に口羽駅終着のバスがやってきた。そのバスは駅前のバス停で停車するのかと思いきや、やや速度を遅した程度でぐるりと回ってそのまま駅前から走り去ってしまった。一瞬どういうことかと首をかしげたが、ややあってバスに乗客が一人もいなかったことに思い当たった。そんな光景を一枚の写真にしたくて後日口羽駅を訪れたのがこの写真。この時もバスに乗客はなかったが、駅前でわずかに停車。方向幕を回送に変えてすぐに走り去っていった。

 機種:Canon EOS 7D
ISO感度:12800
シャッタースピード:1/2秒
レンズ絞り値:F3.2
露光補正量:EV0.0
開放F値:F2.8
レンズの焦点距離:105.00(mm)
EF70-200mm f/2.8L IS USM

この写真、そもそも狙いは別のところにあった。小雨そぼ降る夜、高感度によってシャッター速度を可能な限り早くして撮りたかった。その心は、車内天井の明かりが車窓を通して線路の両脇を照らす光景を撮りたかったのだ。そのためには湿度の高い好都合と考えた。結果狙い通りにはいかなかったが、テールライトの赤色が靄で拡散し不思議な雰囲気に撮ることができた。粕淵の鉄橋の構造もそれに一役買ってくれたようだ。件の写真は別の機会に再挑戦。

機種:Canon EOS 7D
ISO感度:4000
シャッタースピード:1/30秒
レンズ絞り値:F4.0
露光補正量:EV0.0
開放F値:F2.8
レンズの焦点距離:200.00(mm)
EF70-200mm f/2.8L IS USM

なんてことはない、石見都賀駅の最終列車を見下ろす場所から望遠で撮っただけだ。何度かこの最終列車を見送ったことがあると、いつも1人から2人の客が降りてくることに気づいていた。そしてその客を降ろすと、車内は運転士のみとなってしまうことも。そんな状況でも運転士は所定の動作で安全確認をし戸閉めをして列車を運行する。そんな光景を撮ってみたくなったのだ。よもや遠くからのぞき見されているとは気づくまいが、だからこそ安心して車窓の人となることができる。

ヒガンバナと三江線

機種:Canon EOS 7D
ISO感度:100
シャッタースピード:1/125秒
レンズ絞り値:F4.0
露光補正量:EV0.0
開放F値:F2.8
レンズの焦点距離:50.00(mm)

式敷駅の旧貨物ホームの一端に一握りのヒガンバナが咲き始めていた。先週は数株が開花していた程度で写真するには物足りなかった。しかもメリケンカルガヤ?の写り込みが煩わしかったので今回は最低限の整理をした。もっぱら植物写真を撮っていた頃を思い出して、ずいぶん楽をして鉄道風景を撮っていたなぁと反省。

機種:Canon EOS 7D
ISO感度:100
シャッタースピード:1/15秒
レンズ絞り値:F11.0
露光補正量:EV-0.3
開放F値:F4.2
レンズの焦点距離:29.00(mm)
EF-S18-55mm f/3.5-5.6 IS STM


道の駅グリーンロード大和の駐車場から、ちらりと三江線の線路脇にヒガンバナが列なしているのが見えた。いつも休憩に使う場所という認識で撮影スイッチが入らないのだが、その時ばかりは気になったので車の入れない小道を歩いてみた。果たしてわずかに盛りを過ぎたヒガンバナは線路沿いに群生していた。平凡な構図でとりあえず1枚。田の形がもうすこし奥行きがあればよかったのだが。記念撮影レベルか。

機種:Canon EOS 7D
ISO感度:1250
シャッタースピード:1/30秒
レンズ絞り値:F14.0
露光補正量:EV0.0
開放F値:F2.8
レンズの焦点距離:200.00(mm)
EF70-200mm f/2.8L IS USM

同じ場所から望遠で切り取ってみた。ヒガンバナが白っぽいのは、やや盛りを過ぎたことと、朝露をつけている為だ。もう少し左から群生と線路の遠近を狙うことができればよかったのだが、そうすると列車との絡みが難しくなる。この記事を書いている時点で今シーズンのヒガンバナはもうおしまいだろう。あと18か月。



2016年9月24日土曜日

式敷駅より秋の気配


機種:Canon EOS 7D
ISO感度:400
シャッタースピード:1/160秒
レンズ絞り値:F16.0
露光補正量:EV0.3
開放F値:F2.8
レンズの焦点距離:190.00(mm)
EF70-200mm f/2.8L IS USM

三江線、式敷駅横の踏切脇からの撮影。本当は↓のカットの余禄みたいなもので、式敷駅を発った列車を見送っていて萌黄金色(勝手に命名)の田の様子が印象的で、慌ててカメラを三脚から外して手持ちで撮影した。いくつかの田が連なっているが、奥行きに向かって低くなっているので、畦が見えなくなっているのが幸いしたのだろう。撮った後になって左手の畦にヒガンバナが咲いているのに気付いた。


機種:Canon EOS 7D
ISO感度:100
シャッタースピード:1/640秒
レンズ絞り値:F2.8
露光補正量:EV0.3
開放F値:F2.8
レンズの焦点距離:200.00(mm)
EF70-200mm f/2.8L IS USM

派手な草花が咲いているわけではなかったが、エノコログサうあアキノノゲシという、秋を代表する地味な花が勢いを増しているのに気付いて撮りたくなった。あくまで主題はそれらの草なので列車はアウトフォーカスでじんわりぼかしたが、すこしでも通った人ならここが式敷駅であることをわかるようにホームに屋根も入れてみた。派手な花の群生地で、似たような構図で背景である列車にピンを当てている写真をよく見かけるが、あれはどうなんだろう。思いっきりぼかして画面を占めさせるならわかるが、その花が何の花であるのかわかる程度の中途半端なぼかしではかえって画面を汚くしているように思う。主題が花なら花にピントを当てるべきでは?


式敷駅の対岸から


機種:Canon EOS 7D
ISO感度:1000
シャッタースピード:1/100秒
レンズ絞り値:F8.0
露光補正量:EV-1.3
開放F値:F4.6
レンズの焦点距離:500.00(mm)

三江線、式敷駅の対岸からの撮影。ちょっとロングすぎて構図を詰めたことがなかったが、石州瓦の民家を背にちらりと列車が顔を出すポイントが以前から気になっていた。手前を電線が横切っていてどうにも邪魔をしてくれるが、堰堤の斜面を上下しながら構図を決めた。もう少し降りれば電線を処理できるが、そうすると線路面より下になるのでちょっと面白くない。列車が飛び出してくるタイミングを狙い、美しい光芒が出やすいF8にセット。


機種:Canon EOS 7D
ISO感度:400
シャッタースピード:1/60秒
レンズ絞り値:F10.0
露光補正量:EV-0.7
開放F値:F2.8
レンズの焦点距離:150.00(mm)
EF70-200mm f/2.8L IS USM

同じ場所からやや式敷駅方向にカメラを振って蓮照寺を背景にしてみる。この角度からだとお寺が城砦のように見えて面白い。ただ撮ってみれば平凡な写真になってしまった。


機種:Canon EOS 7D
ISO感度:1000
シャッタースピード:1/30秒
レンズ絞り値:F13.0
露光補正量:EV-1.3
開放F値:F4.6
レンズの焦点距離:500.00(mm)

同じポイントからさらに一枚。式敷駅横の踏切。手前の田に生えていたヒガンバナを無理やり押し込んだが無理があった。花の密度が薄く、畦の方向に超望遠でもっと圧縮を狙った法が良かったかもしれないが、そうすると横方向の広がりが貧弱になる。結局その程度の被写体ということだろう。再訪時にヒガンバナとの絡みに再挑戦したいが、この花は新鮮な期間はそれほど長くない。また来年、ということになれば廃止の時期と重なり、湧いてくる来るカメラマンに撮影どころではなくなるだろう。



2016年9月1日木曜日

緑の城


機種:Canon EOS 7D
ISO感度:400
シャッタースピード:1/250秒
レンズ絞り値:F13.0
露光補正量:EV-1.3
開放F値:F2.8
レンズの焦点距離:200.00(mm)
EF70-200mm f/2.8L IS USM


夏の盛りを過ぎてなお、山肌を覆う緑は瘴気を発散させているが如く人を寄せ付けない。三江線はそんな中、息を詰めて幾つかの短いトンネルを通り抜ける。

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